販売終了 「アンテメゾン」(クロオオアリ・ムネアカオオアリ用)(2014年9月1日提供開始)
◎アンテメゾン(本体)
マンションをイメージした飼育器です。
各階は単体となっていて、何層にも積み上げられるようになっています。
これがアンテメゾン1個分 10部屋に分かれている 各部屋には2mm厚のコルク板を敷いている
(白いのがシリコン栓で、積み上げた際にはすべり止めにもなる)
側面から見たところ
アンテメゾンは、たくさんのコロニーを飼うために開発しましたが、各部屋の仕切には7mm径の穴があり、この穴を塞いでいるシールをはがすことで、1コロニーを複数の部屋(最大5部屋)で飼うこともできます。
各部屋の壁面にある7mm径の穴 シールが両側から貼られている シールをはがせば部屋数が拡張できる
このアンテメゾンの最も大きな特徴は、給餌場所が水洗式になっていることです。
アンテメゾンの中央には水が入っています。また、給餌部屋の底にも水が入っていて、これらの水は1mmの隙間を通って繋がっています。
中2列のシリコン栓がある場所に給餌部屋がある
中央の水路と給餌部屋とは仕切で区切られているが、仕切の下方に1mmの隙間がある
給餌部屋には10mm四方の棚があり、この棚に蜜を載せて与えるようになっています。
餌用の棚の蜜を吸う働きアリ
蜜の食べ残しがあると、腐敗するのですが、このような時に水で洗い落とすことができます。通常、水の水位はこの棚よりも低いのですが、写真右中央の大きいシリコン栓を外して、ここから給水します。給水には漏斗が必要ですので、市販のガラス製の漏斗(コルク栓付 足外径6mmのもの 別売り)を使います。
別売りのコルク栓付ガラスロート
棚が水に浸かるまで水を入れてから、給餌部屋のシリコン栓を外して、細い筆で棚を洗います。または、シリンジ(注射器)を使い水流で洗い流します。 その後は、水を入れ替えることになります。漏斗で水を注いだ反対側には、底と側面に穴があり、通常はシリコン栓をしていますが、このシリコン栓を外したり付けたりして水を入れ替えます。
側面の穴は、給餌部屋の穴よりも低い位置にあり、シリコン栓を外している状態では、アリの居室に水が流れ込まないようになっている
このアンテメゾンの餌場が水洗式になっていることで、水を別途与える必要はありませんし、水をきらしてしまう心配もありません。しかも、最高10コロニー分の水を一度に替えることができます。
これまで、アリを大量に飼育していて一番面倒だったのは、やはり餌器の掃除でした。蜜の食べ残しにカビが生えたり、水が濁ったりした場合、各コロニーの餌器を1つ1つ取り出して交換していました。その都度、働きアリが出てくるリスクもあったわけです。この水洗式を採用したアンテメゾンでは、アリが出てくる可能性が低く、また、最高10コロニーの餌場を一度に掃除できるという利点があります。
ただ、水の中に落ちて水死するアリがたまにいますので、対策が必要です。そこで、一つの方法として、小粒の軽石を給餌部屋に入れておくと安心です。
軽石を入れる量は上の写真の程度 水は小石が完全には浸からない程度 軽石は適量アンテメゾンに付属
アンテメゾンの底面は床から10mm高い高床式になっています。これは、排水を考えてのことですが、このことで側面に10mmのスペースができています。ここには、各コロニーを区別するためのシリアル番号を貼るとよいでしょう。
ところで、シリアル番号を貼ったシールの上方に、ここにも7mm径の穴があり、シールで両側から塞がれています。この穴は、アリの家族を外部へ移動させる際に使います。その際に使うのが「トランスファー」(別売り 当研究会作成)です。
アンテメゾンの側面の穴とトランスファーの外側の穴は同じ位置にある 魚を捕るもんどりを模倣している
アンテメゾンの側面には、もうひとつ別の穴があります。下の写真の右端のシリコン栓をしているのがそれです。
9mm径の穴に、外径9mm・内径6mm・突き出た長さ9mmのアクリルハイプが取り付けられていて、通常はシリコン栓をしています。これは、アリの家族を引っ越しさせるのではなく、複数の部屋を1つのコロニーに割り振っている状態で、アリの活動範囲を外部へ拡張する際に、ビニールホースをつなげるためのパイプです。こうすることで、当研究会が開発している全ての飼育器に繋がります。
アンテメゾン使用上の留意点
◎水替えはこまめに行うのがよいのですが、それでも水に浸かっている部分のアクリル板にぬめりが発生します。完全に除去するには、中央の蓋を取り外して掃除をする必要があります。中央の蓋は、給餌部屋を塞ぐ蓋と一体の構造のため、そのまま取り外したのでは、アリが出てしまいます。そこで、給餌部屋に働きアリがいない時に、給餌部屋上方のシリコン栓を外して、居室側から給餌部屋に通じる穴を塞ぎます。このことを10家族全部にしてから、中央の蓋を外します。(中央の蓋は、両端をセロハンテープで固定しています)
※中央の蓋を給餌部屋の蓋と一体化しているには理由があります。試作の段階で別々にしていましたが、同寸法で製作する場合、給餌部屋の蓋が小さくなるために蓋の重みが足らず、隙間ができやすくなり、働きアリが出てしまうことがありました。給餌部屋の蓋を中央の蓋と一体化する方が、日常的には安心して取り扱えます。
なお、中央の蓋は、PET樹脂板を使っています。これは、アクリル板に較べて吸水率が低く、歪曲しにくいからです。
◎アリは、繭の抜け殻や昆虫の食べかすや仲間の死体なども水に捨てる習性があります。この場合、細長いピンセットなどの器具があれば、給餌部屋のシリコン栓を外してそれらを取り出せるので便利です。
ルーチェ型の耳用ピンセットがあれば便利 写真はサイズ140mm 製品には付属しない
◎給餌部屋と中央の水路とを繋ぐ隙間は下方に1mmしかありませんが、軽石を入れていない状態で、水を張っていても働きアリがくぐり抜けることがありました(確認できた例は1例のみ)。特に、巣の創設初期の働きアリは体が小さいため、可能なのかも知れません。また、ムネアカオオアリで1例観察していますが、水中を壁伝いに潜水することもありました。
軽石が入っていると、1mmの隙間を適度に塞ぐことにもなり、更に水を入れることで、ほぼ完全にくぐり抜けられなくなります。
◎漏斗(別売り 600円)
アンテメゾンは、飼育するコロニー数が多い場合、複数個を重ねて利用できる仕様になっていますが、漏斗は1個あればよいことになります。そこで、漏斗は必需品ではありますが、別売りとなります。
コルクには径5.5mmの穴を空けています。上径の方を下にして使います。
漏斗:上部直径45mm 足外径6mm 硼珪酸ガラス製
コルク栓:上径21・下径18・高さ18(mm)
正面図の設計図
側面図の設計図
◎トランスファー(別売り 800円)
アンテメゾンからの引っ越し時に使います。パイプを塞いでいる2つのシリコン栓を外して、右側のパイプの穴をアンテメゾンの側面の穴に合わせておきます。部屋の中にも同じようにパイプが付いた穴があり、このパイプをくぐって奥の部屋にも入れるようになっています。パイプから外したシリコン栓は、アリたちが入った際にご使用下さい。
魚を捕るもんどりを模倣していますが、アリのことですから、逆戻りもします。必ずしも一方通行になって、奥の部屋にアリたちが集まると言うことではありませんので、お含み置き下さい。
トランスファーの設計図
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①1品1品が手作りになります。したがって、工場製品のような厳密に精密な製品ではありません。
②在庫がある場合、出張中を除き、通常当日か翌日に発送いたします。
③接着剤(気化しやすい溶剤)が飛び散った痕があることがあります。これは、細心の注意を払っていても避けられません。
④製品の改良のため、予告なく一部仕様を変更することがあります。
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